ルート3

天国に近い場所

天国に近い場所

このコースではリェイダとそのシンボルであるリェイダ旧大聖堂(La Seu Vella)を出発し、平野を抜けてカタルーニャのピレネー山脈に入っていきます。このコースの注目ポイントには、中世の小さな村々が残るアラン谷(Val d’Aran)をはじめ、星空が美しいモンセック(Montsec)、ロマネスク様式の教会が並ぶバル・デ・ボイ(Vall de Boí)などが挙げられます。 また、アイグエストルタス・イ・エスタニー・デ・サン・マウリシ(Aigüestortes i Estany de Sant Maurici)国立公園を訪れたり、 ノゲーラ・パリャレサ(Noguera Pallaresa)川でアドベンチャースポーツを楽しんだりしながら、最終地点のラ・セウ・ドゥルジェイを目指します。

データ

総距離

357km

区間

5

名所

6

主要なエリア

区間

第1区間

リェイダの教会からカタルーニャ州で最も美しい空まで

リェイダの旧大聖堂にある高さ60mもの八角形の鐘楼がそびえ立っている場所からこのコースはスタートします。鐘楼からは、セグラ(Segre)川のほとりに広がる果樹園や平原が一望でき、これまでとは全く異なる風景が広がっているのです。 モンセック(Montsec)山脈へと道は続き、星空保護区に指定されているアジェル(Àger)で、素晴らしい星空を眺めましょう。特に星空観察に最適なモンセック天文公園はおすすめです。また、この地域は絶景も楽しめるスポットで、ノゲラ・リバゴルサーナ(Noguera Ribagorçana)川が侵食して生まれた500mもの垂直絶壁コンゴスト・デ・モンレベイも見られます。その後は、川沿いを進み、ムー(Mu)の細道を通り抜け、 バラゲール(Balaguer)に向かって移動し、貯水池で有名なカマラサ(Camarasa)にたどり着きます。ここでは、カヤックなどのウォーターアクティビティが楽しめます。さらに、ロッククライミングの聖地でもあり、世界中からクライマーが集まる場所でもあります。

第2区間

自然と文化に彩られたバル・デ・ボイ

ピレネー山脈を後にして、バル・デ・ボイに向かう道中に自然の宝庫であるバイ・デ・フォスカ(カタルーニャ語で暗い谷の意味)に立ち寄りましょう。地名の由来は、周りの山の急な勾配が多く、太陽光が隅々まで行き届かないため、暗い谷と付けられたと言われています。エル・ポン・デ・スウェル(El Pont de Suert)からバル・デ・ボイに到着するまでは山道が更に険しくなります。バル・デ・ボイに到着したらユネスコ世界遺産にも登録されている、11~12世紀に建てられた9つのロマネスク様式教会群が待ち受けています。バル・デ・ボイのロマネスクカルチャーセンターでは、ガイド付きツアーを行っており、歴史や文化を学びながら自然を堪能できる場所になっています。バル・デ・ボイはウィンタースポーツ、アドベンチャー、そして手作りソーセージのチョリソー(xolís)を堪能することができます。またカタルーニャ州の星空保護区に指定されるアイグエストルタス・イ・エスタニ・デ・サン・マウリシ国立公園の入り口でもあります。

第3区間

アラン谷のユニークな自然と野生動物

ここの地形及び地理の理解なくして、アラン谷の歴史は語れません。 カタルーニャ州のピレネー山脈に囲まれたこの地域は、長年孤立していた土地であった歴史から、アラン語(Aranés)という独自の言語や習慣が誕生しました。また、中心地ビエーリャには、異なる時代に建築を重ねられ、ロマネスク様式とゴシック様式が混在したサン・ミケル教会があります。ガロンヌ(Garona)川沿いには滝が点在し、ハイキングとセットで楽しむことができます。さらに、ボッソースト(Bossòst)にある野生動物保護区のアラン公園は、オオカミやカワウソなどの野生動物をそこら中で見ることができる場所です。アラン谷を出発する前には、この地域の郷土料理である栄養たっぷりの高山スープ「オリャ・アラネサ(olha aranesa)」を食べてみましょう。

第4区間

氷河湖と温泉のリラクゼーションの旅へ

この区間ではまず、アラン谷にある石造りのスレート屋根の家々が立ち並ぶ村を散策します。ここではバジェルゲ(Bagergue)にある、標高1419mのピレネー山脈で最も高い所にあるチーズ屋や、アルティエス(Arties)のサンタ・マリア教会を代表とする12世紀のロマネスク建築が残っています。サラルドゥ(Salardú)のサン・アンドレウ(Sant Andrèu)教会に行くと、12世紀に作られたロマネスク彫刻の中で最も貴重なものとして、木彫のキリスト像を見ることができます。 一方、電動式のマウンテンバイクでアラン谷を探索することも可能です。アルティエスとサラルドゥまでの区間では、モンタルド(Montardo)の山頂の壮大な景色を楽しむことができます。また、ヨーロッパで最も高い場所にある温泉「Banhs de Tredòs」では、硫黄泉に浸かりリラックスすることもできます。

第5区間

ラフティングやピレネー山脈での田舎暮らし

パリャーズ・スビラー(Pallars Sobirà)に行くと、いつでもアルトピレネー(Alt Pirineu)自然公園の素晴らしい景色、また、乗馬やマウンテンバイク、徒歩またアドベンチャーを満喫することができます。ソートは、カタルーニャでのスポーツツーリズムのデスティネーションとして、滞在をより快適なものにするためのインフラやサービスが備えられています。同様に、リャヴォルシ(Llavorsí)、リアルプ(Rialp)、エステリ・ダネウ(Esterri d’Àneu)、リベラ・デ・カルドス(Ribera de Cardós)などは、ヨーロッパ屈指の急流河川ノゲーラ・パリャレサの川沿いにあるラフティングの名所です。

 

続いて、バイス・ダネウ(Valls d’Àneu)のエコミュージアムに向かいましょう。そこではピレネー山脈にある伝統的な家屋や、20世紀初頭の人々の暮らしぶりを覗くことができます。イシル(Isil)村にあるヒグマの家というカルチャーセンターでは、ピレネー山脈で生息しているヒグマの暮らしも学べます。 次に訪れるラ・セウ・ドゥルジェイは緑が多く魅力的な場所で、カタルーニャ州で唯一、全てをロマネスク様式を用いて造られたサンタ・マリア大聖堂へと続いていきます。カタルーニャ唯一の保護原産地呼称(DOP)が付いているチーズも是非試してみてください。ピレネーの自家製チーズのマルシェにも足を運んでみたりするのもおすすめです。

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