カタルーニャで過ごすクリスマスと伝統行事

カタルーニャは豊かな文化と伝統で知られていますが, 実はカタルーニャではクリスマスのお祝いの仕方も独特です。もしクリスマスの時期にカタルーニャを訪れる機会があれば、この土地でしか見れないアクティビティーが盛だくさんですので、是非一度覗いてみてはいかがでしょうか。

カタルーニャのクリスマス

カタルーニャのクリスマスは少し変わった、とてもユーモアに溢れた伝統的な過ごし方があります。それは、エル・ティオ・デ・ナダル(以下、略ティオ)という呼び名の木でできた人形を棒で叩き、プレゼントやお菓子を運んできてもらう,というものです。特に子供たちに大人気で、カタルーニャ全体に伝わるクリスマスの伝統行事です。

 

ティオはクリスマスが近くなると、各家庭に準備されます。クリスマス本番の25日まで、子供たちは毎日食べ物をあげ、たくさんプレゼントを出してもらうためにお世話をします。

 

当日、プレゼントを出してもらうためには、まずティオを快適な場所に移し、布をかけてあげます。歌を歌いながら(内容はティオ、ウンチして!という歌です)棒でたたくと、布の中から隠れていたプレゼントやお菓子が出てきます。ティオは家庭によって顔を描いたり、帽子をかぶせたりして愛嬌のある身近な存在です。

東方の三賢人

東方の三賢人または東方の三博士もクリスマスの時期には欠かせない伝統です。毎年1月6日になると子どもたちは一年間良い子にしているとプレゼントをもらえます。三賢人の名前はそれぞれ、メルキオール、カスパール、バルタザールといい、新約聖書によると3人はイエス・キリストの誕生時にベツレヘム(現パレスチナ自治区内)を訪れ、黄金、乳香、没薬をプレゼントしたと言い伝えられています。

 

東方の三賢人が到着する前日には各町や村でパレードが行われ、それぞれが馬車に乗り、補佐役を連れて子どもたちに飴を撒いていきます。

 

次の日の朝、もし子どもたちが良い子にしていれば、三賢人はプレゼントを置いていき、悪い子にしていた場合には、炭を置いて帰ります。現在では、炭は本物ではなく、炭の形をした砂糖でできたお菓子で代用します。

 

カタルーニャでは、1月5日の夜から6日にかけての東方の三賢人が訪れる時が一番重要な意味をもっています。

 

馬車のパレードや音楽に囲まれ、全員にプレゼントが用意されているため、皆心待ちにしています。子どもたちは三賢人のうち一番気に入った賢人宛にプレゼントの希望を書いた手紙を送り当日を待ちます。子どもから大人まで幅広い世代が大事にしている伝統行事です。

カタルーニャでのクリスマスの過ごし方は?

カタルーニャの風習として一番重要なのはイエス・キリストの誕生を祝うクリスマスです。各家庭ではイルミネーションやデコレーションなどを施し、当日までを楽しみます。

 

またベレン(スペイン語でイエス・キリストが生まれたベツレヘムを意味します)と呼ばれるキリスト誕生の時を表すジオラマを各家庭で準備します。こちらは教会でも見ることができます。このベレンはカタルーニャ及びスペイン全国のクリスマスでは欠かせないものになっています。ミニチュアのフィギュアで幼子キリストと聖母マリア、聖ヨセフ、東方の三賢人、そして羊やラクダなどもあります。ベレンは各家庭でクリスマスツリーやイルミネーションと一緒に飾られます。

 

24日の夜は家族や友人が集まり、夕食を共にします。クリスマス用の特別メニューがあります。

 

Sopa de galets(ソパ・デ・ガレッツ)というコンソメと貝殻のような形をしたパスタの優しいスープとPilota(ピロータ)というひき肉とスパイスを混ぜた大き目の肉団子から始まります。またクリスマスは24日のイヴから始まり、25日のクリスマス、26日のサン・エステバンの日まで続きます。

 

その間、上記の残り物に野菜をつけ足して、Escudella(エスクデリャ)というスープや同じく残り物で作るカネロニも一般的です。食べ物を粗末にしない精神は日本にも通じます。その他、少し味を変えるために、シーフードのスープを出したり、チキンの丸焼きなどを食べます。

 

食事のお供には、もちろんカタルーニャ産のカヴァで乾杯です。最後にはTurron(トゥロン)と呼ばれるアーモンドやドライフルーツで作られたクリスマスのお菓子やポルボロンを食べて、完了です。

 

クリスマスイヴの夕食が終わると、信仰深い人たちはミサ・デ・ガジョと呼ばれる近所の教会のミサに行きます。24日の真夜中に行われるこのミサは、クリスマスの時期でも大きな意味を持つ宗教行事です。このミサには皆、着飾って参加します。音楽やキリスト生誕の様子を劇や口頭で説明します。ミサ・デ・ガジョは1年を通しても重要なミサの一つです。普段あまり教会に行かない人でも、この日だけは行くなど、非常に込み合うため、場所によっては事前予約が必要な場合もあります。

 

そして、クリスマス当日ですが、カタルーニャでは一般的にお昼から家族や親戚が集まります。食事をして、クリスマスソングを歌ったり、プレゼントの交換を行います。夕方には小休憩を取り、街中のイルミネーションを見ながらお散歩をして、腹ごなしをすることをお勧めします。

 

上記以外にも、クリスマスと言うと、クリスマスマーケットがカタルーニャの各地で行われます。現地の人だけでなく、観光客も楽しめるクリスマスマーケットになっており、手作りのクリスマス商品や、デコレーション、前述したティオやベレン用の人形など、見て回るだけでもクリスマス気分を味わうことができます。中でもバルセロナのカテドラル前で開催されるサンタ・ルシアは1786年からの長い歴史をもつクリスマスマーケットです。

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